■うつ病

■うつ病
原因ー同一家系による発症が多く見られたり、転居や昇進などの環境の変化や出産、身体的疾患などの 身体の変化をきっかけに、発症することが知られている。

(1)遺伝的要因
代謝系の欠陥(アミノ代謝など)があるのではないかといわれている。
子供への発症頻度は一般人口の発生率の20倍以上とされている。

(2)体形
クレッチマーは肥満型の体形に躁うつ病が多いとした。
また、肥満型の性格は循環気質(社交的,明朗,活発的な気分と一方では静かで口数少なく柔和である気分の差が激しい)であるとした。
しかし、わが国においては、肥満型はそれほど多くなく、細長型,闘志型の体形もみられる。

(3)性格
@循環気質(社交的,明朗,活発的な気分と一方では静かで口数少なく柔和である気分の差が激しい) →循環気質→躁うつ病
A粘着気質(熱中性,こり性,強い義務・責任感を示す)疲労しても休養ができない→過労→発症
Bメランコリー親和性(几帳面,過度に良心的,勤勉で要求水準が高い)→性格特性に基づく生き方に余儀なくされた場合,脅かされた場合→発症

(4)状況要因
環境の変化,精神的衝撃,身体的疾患が誘因となる。
精神分析的には、うつ病の発症は"対象の喪失"という状況を考えられている。
人生において、また社会生活を送るうえで誰もがさまざまな出来事があり、"喪失" "悲嘆"の状況と遭遇する。
躁うつ病の発生はこれらの誰もが出会う状況とともに、素因や身体的疾患(生物学的な脆弱性)、病気以前の性格などの要因,心理的重圧・不安状況など要因が絡み合っている。

(5)生化学的要因
シナプス(ある神経細胞から別の神経細胞へ伝達される接点の部分)間の伝達物質であるモノアミンが減少するとうつ病が起こり、逆に増加すると躁病が生じると考えられている。

症状
(1)うつ状態
@前駆症状
全体の印象の変化:
T.いつもより元気がなく、表情が乏しい。
U.笑いが消え、声も小さく、口数が少ない。
V.うつむき加減。
W.ときどきぼんやりしている。
X.身体の動きが少なく、仕事の能率が上がらない。
など。

A精神症状
T.抑うつ気分:"気が滅入る""うっとおしい""寂しい""悲しいのに悲しめない"などの訴え、引きこもり,気力の減退,根気が続かず決心がつかない,重篤な場合は強い自責感,罪業妄想へと発展(自殺念慮があり、抑制の強くない発症初期や回復期に自殺企図の危険性が強い)
U.抑制(制止):動作や会話の減少、焦躁が強くじっとしていられない。

B身体症状
生物学的基盤を反映して、多様な身体症状の訴えがある。
うつ病の生物学的微候として重視されている、特徴的な症状は以下である。
T.睡眠障害:多くは早朝覚醒,ときとして過眠
U.食欲減退(ときに食欲亢進)
V.体重減少
W.性欲減退
X.症状の日内変動:多くは午前中に悪く、夕方から夜にかけては症状は軽減。

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